Friday, September 01, 2006

教科書の必要性

高校までは、わたしはかなりのガリベンだったけれども、「教科書」というものは正直あまり好きではなかった。そんな自分が教師になったら、生徒に「教科書」を指定するべきでしょうか?

9月の新学期から担当する「デザイン基礎演習」という授業では、
他の2名の先生と一緒に一クラスを指導することになる。
先日、この授業の進め方や内容などについて打ち合わせていたところ、
B先生は教科書を指定すべきではないかと提案した。
しかし、わたしはその提案に対して賛成ではなかった。

B先生は、今頃の学生は自発心が足りないため、教科書をちゃんと指定しないと、
学生は学習する土台がないという理由で、教科書を勧めた。

もう一人のJ先生も賛成の意見を出した。
教科書があれば、学生も事前の予習ができ、
授業の流れもより把握できるようになるという考えだった。

しかし、わたしの持論は、
デザインの勉強はより幅広く、より自由で、発想的なトレーニングのほうが良い
と思うから、生徒さんに何冊かの参考書を薦め、興味を持って自発的に読むように
させたいため、あえて「指定」はしない、というものだ。
それに、皆に同じ教科書を指定したら、それぞれの作品は似たようなものとなる
可能性が高くなると予測が付く。

そして、「デザイン基礎演習」という「演習」は、
手を動かして実作することを通して、人それぞれの感性を引き出し、
デザインのセンスを磨くという授業じゃない?
だから、「教科書」の「指定」は必要だろうか?と、わたしは疑問を持った。

記事を書いている今は、もうだいぶ考え直して、
ほか二人の先生は教科書の指定によって学生を勉強させたいという読みは
わたしの誤解だったかもしれないと少し反省したけど、
まだ100%納得したわけではない。

もう少し考えてみると、
そもそもわたしが反対したのは教科書ではなく、「指定」という言葉かもしれない。
その言葉にひねくれ者のわたしの「反発魂」が灯った。
と、やっと自分で納得した。

わたしの考え方は極端すぎるのだろうか?

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付記
友人K君のアドバイスを受け、教科書の必要性について理解できた

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